「V・ファーレン長崎」の高田春奈社長、Jリーグ理事就任へ ジャパネットたかた創業者の長女V・ファーレン長崎の社長は退任へ

» 2022年02月01日 20時33分 公開
[ITmedia]

 通販事業大手「ジャパネットたかた」の親会社ジャパネットホールディングスが運営するJリーグ2部(J2)所属の「V・ファーレン長崎」は1月31日、同クラブの高田春奈社長が3月にJリーグ理事に就任すると発表した。これに伴い、同クラブの社長は2月末で退任する。

photo 「V・ファーレン長崎」のプレスリリース

 高田社長は、ジャパネットたかたの創業者である高田明氏の長女。1977年5月17日生まれの44歳で、長崎県佐世保市出身。国際基督教大学(ICU)の教養学部を卒業後の2001年にソニーに入社。05年8月に同社を退職後、ジャパネットたかたの人事コンサルティング業を手掛けるジャパネットソーシャルキャピタルを設立するとともに社長に就任した。

 15年1月にジャパネットホールディングスに転籍し、同社の取締役に。20年1月からは経営権取得後から同クラブの社長を務めていた、父・明氏の後を継ぎ、V・ファーレン長崎の社長に就任していた。

photo V・ファーレン長崎の高田春奈社長(出典:Jリーグ公式Twitterアカウント)

 Jクラブの女性社長は珍しく、2021シーズンではJリーグの全56クラブで唯一の女性社長として注目を浴びた。社長業の傍ら、東京大学の経済学部を08年に、教育学部を15年にそれぞれ卒業。現在も東大院の教育学研究科博士課程に在籍中で、学生の顔も持つ。

photo 高田社長の経歴

 同クラブは昨シーズン、J2で4位となり惜しくもJ1昇格を逃した。このため高田社長は「正直、今の状況で長崎を離れていいのかと悩んだ」としつつ「最終的には長崎で感じたサッカーが人々や地域にもたらす力、可能性を、もっと広げ、平和な社会づくりに貢献したいと強く思った」とし、Jリーグ理事就任の理由を説明。コロナ禍を挟んだ長崎での日々を「長崎の皆さんの愛情やスポーツの持つ力を感じさせてくれた素晴らしい時間だった」と振り返った。

 高田社長はJリーグ理事では唯一の女性理事になる見通し。Jリーグではその他、NTTドコモの馬場浩史・スポーツ&ライブビジネス推進室長らが理事に、コンサドーレ札幌の野々村芳和会長がJリーグでのプレー経験がある初のチェアマンとして就任する予定。いずれの人事案も3月の理事会決議を経て正式決定する。

photo Jリーグホールディングスのオフィス(出典:富士ビジネス公式Webサイト

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