サントリービールが金麦ブランドの2022年活動方針を発表した。「日本の家時間を、もっと豊かに。」をテーマに、(1)デザイン(2)製法(3)プロモーション(4)コミュニケーションの4軸を強化するという。
同社の21年ビール類事業全体の販売実績は6102万ケース(大びん換算)で、前年比94%と苦戦している。新型コロナウイルスの流行による外出自粛などで業務用が影響を受けたことが原因とする。ビール缶は931万ケース(前年比126%)、オールフリーブランド839万ケース(前年比110%)、健康機能系商品は2142万ケース(前年比116%)と好調だった。
広報担当者はビール缶好調の理由について、「減税をきっかけにビールカテゴリーを試してみようという動きが加速した」と分析する。また、オールフリー好調については、「高機能商品『からだを想うオールフリー』が当初計画を上回り、ブランド全体をけん引した。コロナ禍で運動不足や飲酒量の増加を気にする人が増えていることを受け、ノンアルコールビールテイスト飲料ならではの『ビールの代替』価値に加えて、『健康を気遣える』『リフレッシュに良い』などのニーズが高まっている」とコメントした。
新ジャンル缶市場は前年比89%と全体的に苦戦した。金麦ブランドは販売数が3411万ケース(缶のみ)で、前年比93%と市場全体が縮小する中でも健闘した。21年には累計出荷本数150億本を突破している。
同社は22年に金麦ブランド全体で、前年比100%の3485万ケース(缶と樽の合計)の販売を目指す。昨対比同等の販売計画を掲げた理由について、「新ジャンル缶市場の環境が厳しい中で、金麦は前年並みを維持したいと考えている。新ジャンル缶市場が97%と前年割れが予測される中で、金麦は市場を上回る前年比100%を目指す」(同社)とする。
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