JR三ノ宮駅に高さ約160メートルの“新駅ビル” 商業施設やホテルなど29年度の開業予定

» 2022年04月01日 11時00分 公開
[ITmedia]

 JR西日本、UR西日本支社、神戸市は、JR三ノ宮新駅ビルや三宮周辺地区の再整備に関する開発方針を発表した。

 同計画では、神戸の玄関口にふさわしい空間を整備し、地域のランドマークとなる新駅ビルを開発。神戸の魅力を発信し、新たな神戸ブランドの創出を目指す。また、6つの駅間の乗換動線を向上させることで街の一体感を醸成するという。

三ノ宮 JR三ノ宮新駅ビル外観(全景、出所:プレスリリース)

 3者は2021年10月5日に連携協力協定を締結。神戸市は「行政手続きや公共施設の整備」、JR西日本は「JR三ノ宮駅新駅ビル開発計画の実現」、URは「公共空間の整備や民間開発などのコーディネート」をそれぞれの役割とし、新駅ビル・周辺地区の再整備を進める。

 新駅ビル開発は、JR西日本グループがビルを建設し、URは共同事業者として土地の一部を取得。新駅ビルと歩行者デッキ、三宮クロススクエアの工事間調整やルールづくり、エリアマネジメント組織の立ち上がり支援などを行う。

 神戸市の統計によると、神戸三宮ターミナルの1日の乗降客数は70万人超。神戸空港や山陽新幹線の新神戸駅にも至近で、神戸エリアの重要なハブとなっている。同計画では、駅と駅、駅と周辺のまちをつなぐ「えき=まち」空間の実現に向けて、分かりやすい乗換動線の創出や広場空間の整備による待合・イベント空間の確保を図る。

三ノ宮 JR三ノ宮新駅ビルとその周辺の乗換動線イメージ(画像はイメージ、出所:プレスリリース)

 また、新駅ビルの低層部と三宮クロススクエアが一体となったにぎわい空間を創出し、神戸の玄関口にふさわしい魅力的な空間の創出を目指すとしている。

 また、店舗面積約1万9000平方メートルの商業施設では、リアルとオンラインを組み合わせ、「神戸ならでは」の価値を提供し、神戸の魅力を体感できる施設を目指す。そのほか、客室数約250室を有するホテルやフレキシブルな働き方を提案するオフィスの整備を進める。

三ノ宮三ノ宮 左:新駅ビル外観、右:駅前広場上空デッキ(ミント神戸前から南西を望む)

 総事業費は約500億円で、敷地面積は約8600平方メートル、延床面積は約10万平方メートル。地下2階、地上32階、塔屋2階で構成し、高さ約160メートルとなる見込み。着工は23年度で、29年度の開業を予定する。

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