グローバルダイニングへの時短命令は違法 損害賠償は認めず13日からは従業員のマスク着用取りやめ

» 2022年05月16日 20時48分 公開
[ITmedia]

 新型コロナウイルス対応の改正特別措置法に基づく東京都の営業時間短縮命令は「営業の自由を侵害し違憲で、違法だ」として、グローバルダイニングが都に損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は5月16日、時短命令は違法と判断したものの、損害賠償請求は棄却した。同社は判決を不服として即日控訴した。

グローバルダイニング 判決を受けて同社のコメント(公式Webサイトより引用)

 同社は、2021年1月の緊急事態宣言発出後も、一部店舗を除き通常営業を継続したため、3月18日に時短命令を受けた。しかし、都内で2000店舗以上が時短要請に協力しなかったにもかかわらず、命令を出した大半が同社の店舗であったこと、同社が行政指導に応じない考えなどを発信したことを理由に、都が命令を出したことは違法だとして、同月22日に都を相手取り損害賠償を求めて提訴していた。

グローバルダイニング 同社が運営するカフェ ラ・ボエム白金

 判決では、命令は発出要件の”特に必要がある場合”とは認められず違法としたものの、賠償請求は棄却した。コロナ禍の時短命令に対する司法判断は初めて。

 同社は、「発信を理由に狙い打ちで命令を出されたことに対し違法であった、ということが認定された点についてはうれしく思うが、判決には全く納得できない」としている。

 なお、同社は13日、従業員のマスク着用を取りやめると発表している。

グローバルダイニング マスク着用の推奨を取りやめ(公式Webサイトより引用)

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