自動運転の実現に向けて、東武鉄道とJR東日本がタッグ開発のスピードアップやコスト削減図る

» 2022年05月25日 07時00分 公開
[ITmedia]

 東武鉄道と東日本旅客鉄道(以下、JR東日本)は5月24日、ドライバレス運転や保安装置の仕様の共通化などの検討を進めると発表した。2社の協力体制を敷くことで、ドライバレス運転導入へのスピードアップや開発コストの軽減を図る。

JR東武 東武大師線を走る8000型(公式Webサイトより引用)

 東武鉄道は、2023年度以降の東武大師線でのドライバレス運転実施に向け、21年9〜10月の日中時間帯と22年2月の夜間時間帯に、試験車両による前方支障物検知システムの検証試験を実施した。22年度には前方支障物検知システムを仮設搭載し、営業運転車両で検証試験の実施を予定している。

JR東武 山手線を走るE235系(公式Webサイトより引用)

 また、JR東日本は、将来のドライバレス運転実現のため、ATACS(無線式列車制御システム)の導入や、高性能なATO(自動列車運転装置)などの開発を進めている。そのため、10月頃から2カ月かけ、山手線の営業列車で自動運転の実証運転を行う他、車両前方の障害物検知システムを23年度から営業列車へ搭載。これらを通してデータの蓄積、機能改善を行う。

JR東武 前方障害物検知システム イメージ(プレスリリースより引用)

 両社は1月に覚書を締結。効率的でサステナブルな鉄道経営を維持し、安全で利便性の高い輸送サービスの実現を目指すとしている。

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