みずほ銀行産業調査部・流通アナリスト12年間の後、独立。地域流通「愛」を貫き、全国各地への出張の日々を経て、モータリゼーションと業態盛衰の関連性に注目した独自の流通理論に到達。執筆、講演活動:ITmediaビジネスオンラインほか、月刊連載6本以上、TV等マスコミ出演多数。
主な著書:「小売ビジネス」(2025年 クロスメディア・パブリッシング社)、「図解即戦力 小売業界」(2021年 技術評論社)。東洋経済オンラインアワード2023(ニューウエイヴ賞)受賞。
ウエルシアとツルハの経営統合により、売上高2兆円企業が誕生した。これにより、ドラッグストア業界では「ついに大手同士の最終決戦の時期に突入か」「次はどことどこが統合するのか」と話題となっている。
20年前までは、全国各地に複数のご当地ドラッグストアが存在していたが、今では上位8社の売り上げの合計が市場シェアの約7割に達しており、寡占化が著しい業界となっている。
そんなご当地ドラッグストアの1つが、神奈川を地盤とする「クリエイトSD」である。本稿では、スキマ商圏を捉えて成長してきたクリエイトSDの戦略的な立ち位置と、今後の同盟を見据えた競争力の可能性を探ってみたい。
以下の図表1は、2003年度の売り上げランキングと2024年度を並べ、かつての上位企業がどの企業に統合されたのかを示したものである。現在の大手が、再編統合の歴史の産物であることが分かるだろう。
ウエルシアとツルハの両社も、数多くのM&Aを経て、売上高1兆円クラスとなった。20年前、ツルハは5位で売上高は1000億円クラス、ウエルシアの前身であるグリーンクロス・コアは、売上高360億円の地方チェーンであった。それが各地のドラッグチェーンを統合することで拡大していった様子は、図表2と図表3を見ていただければイメージできるだろう。
流通大手であるイオングループのドラッグストアとして統合した両社に加え、現在の業界トップクラスのメンバーといえば、マツキヨとココカラファインが統合した「マツキヨココカラ&カンパニー」、中部の「スギホールディングス」、首都圏発でありながら西日本にも基盤を持つ「サンドラッグ」だ。これらが、20年前の上位企業の中から勝ち残っているグループである。
そして、かつてのベスト10の圏外から上がってきたのが、九州の地方チェーンからM&Aなしで関東にも店舗網を広げ、1兆円企業となった「コスモス薬品」と、5000億円クラスに到達した北陸の「クスリのアオキ」の2社だ。この2社はフード&ドラッグと呼ばれる食品強化型ドラッグストアに分類される。
フード&ドラッグとは、消費者の来店頻度を高めるために、食品を幅広く取りそろえ、低価格で販売する手法を採用しているドラッグストアだ。安価な食品や日用雑貨、化粧品や医薬品などが一カ所で買いそろえられる店であることが、地方のロードサイドで支持され、大きく成長した。
過去のランキングの通り、かつて中堅以下や圏外だった企業で、統合されることなく成長している地方チェーンのほとんどがフード&ドラッグタイプである。昔からの大手チェーンをフード&ドラッグ各社が地方から猛追しているという構図だ。
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