「ルンバ」を中国勢が猛追、日本メーカーの今後は？ 最新ロボット掃除機市場：知らないと損？業界最前線（2/4 ページ）

[コヤマタカヒロ，ITmedia]

撤退が続く日本メーカー

　アイロボットや中国勢が次々とロボット掃除機の新モデルを発表、市場へ投下しているのに対して、急速に存在感を失っているのが日本メーカーだ。

　2010年代には、パナソニック、日立、シャープ、東芝がそれぞれロボット掃除機の新型モデルを発売していたが、シャープと東芝は既に撤退。現在、大手家電量販店で購入できるのはパナソニックが数モデル、日立が1モデルのみという現状だ。

　そんな中で、パナソニックが活路を見出しているのが法人向けニーズだ。22年3月より、ビルやホテル共用部の清掃を行う業務用ロボット掃除機の新モデル「RULO Pro」の販売を開始。市場規模150億円といわれる清掃市場を狙っていく。また、オフィス向けには、家庭用ロボット掃除機で培ったノウハウを投入した業務用ロボット掃除機「RURO Biz」を発表。月額定額制の清掃プラットフォームサービスで展開を開始している。

パナソニックのサブスクリプション型清掃プラットフォームサービスで利用できる業務用小型ロボット掃除機「RULO Biz」。クラウド管理で運用できる仕組み

　またパナソニックは、家庭向けの取り組みとして、ロボット掃除機を1000〜2000円で2週間試せる「お得にレンタルキャンペーン」を5月18日から7月31日まで、最大2万円を還元する「ロボット掃除機キャッシュバックキャンペーン」を5月18日より8月21日まで行っており、家庭用市場での巻き返しも狙っている。現在販売されているモデルが19年、20年発売ということもあり、キャンペーン後には新モデルの登場もありそうだ。

パナソニックは、アフターコロナに向けて「お得にレンタルキャンペーン」と「ロボット掃除機キャッシュバックキャンペーン」で、家庭用ロボット掃除機もしっかり訴求していく