こうして甘くない紅茶という新分野を確立した同社が今、着目しているのが健康領域に特化した紅茶だ。「午後の紅茶の主なターゲットは女性です。そこで、女性の健康の悩みについて調査したところ、『腸内環境を改善したい』という悩みが多くあがりました」(田代さん)。そこから、「ビフィズス菌を増やす」や「腸内環境を整える」といった商品を、午後の紅茶シリーズから出せないかと考えたという。
開発は、腸内研究において知見があり、商品開発実績もあるファンケルと共同で進めた。開発の中で最も苦労したのは、機能性関与成分の選定だという。まず、腸内環境の改善に適した成分をファンケルが幅広くピックアップ。その中から飲料としての製造適性があるか、紅茶にしたときに味を邪魔しないか、味覚への影響など、さまざまなポイントで選定する必要があった。その結果、最終的に選んだ機能性関与成分が「ガラクトオリゴ糖」だ。
「成分が決まったからといって、その後の開発が順調に進んだ訳ではありません。機能性関与成分がしっかり担保できなければ、機能性表示食品として発売できないので開発は時間をかけて慎重に進めました」(田代さん)
商品開発に約2年を費やし、5月に「午後の紅茶 アップルティープラス」を発売。紅茶飲料としては日本初となる腸内環境を改善する機能性表示食品として、腸内環境を改善する「腸活」への効能をアピールした。おいしさも評価された結果、30〜50代女性を中心に支持が集まり、発売から7週間で500万本突破した。
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