さて、上場したANYCOLORに対し、実は非上場ながら双璧をなすもう1つの大手VTuberプロダクション、「ホロライブプロダクション」を運営するカバー社の存在も見過ごしてはならない。
にじさんじが、ライバー同士の関係性を生かした大型の企画や、女性ファンの獲得に強みがあるとするならば、ホロライブはタレントとファンという方向の関係性と男性ファンの獲得に強みがあるという特徴がある。一概にどちらが優れているということは言い切れないものの、業界ではにじさんじと同じほど巨大なVTuberプロダクションとして認識されている。
もしそんな存在のカバーが上場すれば、東証市場に3000億円の新興巨大企業が誕生することになる。在京キー局レベルの企業が短期間で2社も生まれるなら、初めは“イロモノ扱い”を受けてきたVTuberも、メタバースとの相性がいい周辺産業にも支えられてきそうだ。ひいては、VTuberが日本発祥の世界的産業にまで発展する可能性も秘めているのかもしれない。
1級FP技能士・FP技能士センター正会員。中央大学卒業後、フィンテックベンチャーにて証券会社の設立や事業会社向けサービス構築を手がけたのち、2022年4月に広告枠のマーケットプレイスを展開するカンバンクラウド株式会社を設立。CFOとしてビジネスモデル構築や財務等を手がける。Twitterはこちら
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