国際ビジネスコミュニケーション協会(東京都千代田区)は、TOEICの受験経験者500人と企業の人事・採用担当者500人を対象に、「TOEICの点数とキャリアの関係性」にまつわるアンケートを実施した。受験者の考える「履歴書に記載していいスコア」の最多は700点以上の一方、「人事が評価するスコア」の中央値は600点以上と、100点もの差があることが分かった。
受験者が履歴書に記載していいと思うスコアは、「700点以上」が最も多く、以下「600点以上」「800点以上」と続いた。一方、キャリアアップに成功した受験者が実際記載したスコアを聞いてみると、「600点以上〜700点未満」が最多となった。また、人事担当者が実際に評価するスコアの中央値は「600点以上」だった。
同社は「TOEIC L&R公開テストの過去3回の平均スコアは601.2点で、平均スコアであってもキャリアアップやキャリアチェンジは十分に目指せる」と分析している。
受験者に、実感した受験のメリットについて尋ねると、全体の半数以上が「就職やキャリアチェンジに直接的につながる」と回答した。英語力を測る試験のメリットとして挙げられることが多い「英語学習のモチベーション向上」は第2位という結果に。
TOEICには、「聞く・読む」英語力を測定するTOEIC L&Rと、「話す・書く」英語力を測定するTOEIC S&Wの2種類があり、受験者の多くはTOEIC L&Rを受験する傾向がある。そこで、TOEIC S&Wは重視されないのかという点も含め、人事担当者に最も評価したいと思う人材を3つのパターンに分けて尋ねた。
その結果、「TOEIC L&RとTOEIC S&Wの両方で平均以上のスコア(6〜7割)を取得している」が最多となった。2つのテストを通し、「聞く・読む・話す・書く」の英語4技能をバランスよく身につけることが、キャリアの選択肢を拡大するために重要だと考えられそうだ。
調査は、23〜39歳のTOEIC受験経験のある会社員500人と、23〜49歳の企業の人事・採用担当者500人を対象にインターネットで実施した。調査期間は2022年10月5〜11日。
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