店頭やECサイト上に多様な製品やサービスが売り出されている現代、価格や性能だけでは差別化が難しくなってきている。そこで注目されているのが「CX(Customer Experience:顧客経験価値)」だ。
CXとは2000年頃から注目されたマーケティングや経営戦略のコンセプトで、顧客が製品やサービスを購入・利用する過程、その後の体験・経験における「感情的な価値」の訴求を重視する。CXを重視することによって顧客の体験はどのように変化するのだろうか。
本記事では、ITmedia ビジネスオンライン・ITmedia NEWSが1月31日〜2月19日に開催する「Digital Business Days SaaS EXPO 2023Winter」の講演内容の一部を先立って紹介する。
同イベントでは「テクノロジーで描く30年後の働き方」をテーマに、変容し続けるビジネスの最前線を8日間にわたって発信する。2月3日に配信する「Customer success(CS、顧客満足)」カテゴリーでは、野村総合研究所 金融ITイノベーション事業本部のエキスパートストラテジストである田中達雄氏が登壇する。
顧客が自社に何を期待しているのか、十分に理解できている企業は少ない――田中氏はこう断言する。講演では、値引きをやめて顧客のニーズをくみ取ったサービスに注力した結果、倒産寸前の状況から売り上げをV字回復させた店舗の事例などを紹介する。
また成功事例の他に、ある家電量販店とコンビニエンスストアが陥った失敗事例も紹介している。成功例と合わせて見落としがちな失敗例を知ることで、自社で取り組む際の参考になりやすいはず。気になる読者はぜひ事前登録の上、講演を視聴してほしい。
CXと聞いて気になるのが、本カテゴリーの主題でもあるCSとの違いだ。その違いは明確にあり、田中氏は「CSは、既存の商品・サービスの範囲で単発的に顧客の満足を満たす(不満をなくす)考え方で、CXは、既存の商品・サービスだけではなく、その前後を含めて顧客の期待を超える価値を提供する必要がある」と説明する。
それらの測定指標やマネジメント方法も異なるといい、田中氏は「CXは全社で取り組む必要がある」と話す。
組織・予算・権限の在り方も顧客目線に変えてCX戦略を進めることで、企業収益を向上させるチャンスはあるはずだ。そのためにはまず顧客を知ること。その起点となる正しい指標・手法を用いた分析の重要性も本講演では解説する。
また、期間中であればいつでも視聴できるSpecial Stageには、元テレビ東京プロデューサーである佐久間宣行氏、将棋AI開発者でありEV車両の開発を手掛ける山本一成氏を招聘(しょうへい)。メディア業界における働き方や、完全自動運転の未来をITmedia ビジネスオンライン、ITmedia NEWS両編集長と語る対談コンテンツも用意する。
各カテゴリーのセミナー配信は1月31日〜2月9日、アーカイブ配信は2月10〜19日を予定している。以下リンク先から事前登録の上視聴してほしい。
【開催期間】2023年1月31日〜2月19日
※アーカイブ配信期間:2月10〜19日
【視聴】無料
【視聴方法】こちらより事前登録
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