親の心理もカラーの多様化を後押ししている。同社が顧客に対して実施したアンケート調査によると、ランドセル購入で決め手になったことの1位は「子どもが好きな色・デザイン」(67.9%)、2位は「長く使える素材・デザイン」(52.2%)となっている。「高級感」(28.9%)や「大人らしいスタイリッシュさ」(25.5%)を大きく上回っている。
また、「ランドセルの色、性別による固定観念はなくすべき?」と尋ねると、「とても思う」(30.4%)、「やや思う」(27.9%)、「どちらかといえば思う」(24.8%)という結果に。固定概念はなくすべきだと考える親が8割以上いることが分かった。
RECOシリーズの実際の売れ行きをみると、男子が黒や青を選ぶ傾向は強い。しかし、同社でランドセル事業を統括する小川裕一朗氏は、「男子が赤を選んでいるケースは確実に増えている」と手応えを感じている。
男子が好む戦隊ヒーローの色に赤が使われることは多い。「ランドセルも赤がいい」と希望しても、親の反対で断念するケースもあった。しかし、同社では「こういう赤ならいいね」と思えるような色を出すことにこだわっている。社内にランドセル専門のデザイナーがおり、理想の色が出せるように皮メーカーと緊密に連携をとっているという。
RECOシリーズの価格は8万3000〜8万4000円だ。工房系ランドセルメーカーとして品質を重視しており、色の面でもこだわっている点を訴求している。
ジェンダーレス化をうたい、色のラインアップを拡大している企業は他にもある。土屋鞄製造所のRECOは親や子どもの支持をさらに広げられるか。
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