「赤いランドセル選ぶ男子が増えている」 土屋鞄製造所がジェンダーレスタイプを拡充する背景人気シリーズに(1/2 ページ)

» 2023年02月01日 05時00分 公開
[昆清徳ITmedia]

 土屋鞄製造所(東京都足立区)は1月31日、2024年入学用のランドセル全52製品を公開した。ランドセル選びにジェンダーレス化の波が来ていることを踏まえ、ラインアップを拡充する。

ジェンダーレスランドセル「RECO」(提供:土屋鞄製造所)

 同社では、21年3月にジェンダーレスランドセル「RECO(レコ)」シリーズの注文受付を開始した(22年入学用)。コンセプトは「『誰でも』『どの色でも』自分の好きな色を」で、「男の子の色」「女の子の色」という固定されたイメージを払拭するような“大人でも欲しくなる色”を意識している。

 同社が取り扱うランドセル売り上げトップ5に、RECO4製品がランクインするという人気ぶりだった。23年入学用も好調で、シリーズの売り上げがランドセル全体の3割以上を占めているという。

「RECO」シリーズ(提供:土屋鞄製造所)

 22年入学用では「ディープレッド」「ブラック」「ネイビー」「グレー」「ブラウン」の5色を用意した。23年入学用では3つの新色「プリズムオレンジ」「プリズムカーキ」「プリズムブルー」を追加している。

 24年入学用としては、新色として「プリズムインディゴ」「プリズムアンバー」を投入する。

 新色を追加した背景には、顧客が求めるカラーが多様していることや、ランドセル商戦におけるジェンダーレス化の波が来ていることが挙げられる。

RECOの新色「プリズムアンバー」(出所:土屋鞄製造所公式Webサイト)
RECOの新色「プリズムインディゴ」(出所:土屋鞄製造所公式Webサイト)

 男子が購入するランドセルの色については、黒が減少傾向にある。ランドセル工業会が実施した調査によると、21年では1位が「黒(ブラック)」(61.2%)だった。22年も引き続き1位だったが、58.4%と6割を下回った。一方、2位の「紺(ネイビー)」(17.6%)や4位「緑(グリーン)」(4.9%)などの存在感が高まっている。

 女子の場合は、1位「紫/薄紫(スミレ、ラベンダーなど)」(24.1%)、2位「桃(ピンク、ローズ)」(21.0%)、3位「赤(レッド)」(17.0%)、4位「水色(スカイブルー)」(15.6%)となっている。男子よりは好みが分散している。

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