ロフトで"耳たぶ温めグッズ"爆売れの謎 現代人の「眠りの悩み」反映バイヤーに聞いた(2/2 ページ)

» 2023年02月18日 05時00分 公開
[岡安太志ITmedia]
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快眠グッズ全体の人気も増している

 また、就寝中にかぶる帽子の「ナイトキャップ」も売れ筋だ。髪は寝返りや長時間寝具に触れることで、摩擦の影響でダメージを受けてしまう。

 ナイトキャップはそうしたダメージから防いでくれるほか、保湿効果もあるため、就寝中のヘアケアアイテムとしても女性を中心に人気が高まっているようだ。

 同社では取り扱い商品を徐々に増やしており、プライベートブランドも展開している。同社の「シルキーナイト エステキャップ」の全店舗の販売数は、21年は年間で1600個だったところから、22年は年間で1万2300個(前年比770%)と、著しく販売数を伸ばしている。

「シルキーナイト エステキャップ」(出所:公式Webサイト)

 上記商品を含めた「快眠グッズ」全体の売り上げも増加しており、前年比で130.0%、コロナ禍前である19年比で159.9%だということだ。

「シルキーナイト エステキャップ」は全2色展開(出所:公式Webサイト)

 なぜ、ここまで快眠グッズが売れているのだろうか?

 ロフトが扱う快眠グッズは、美容との関連の深さからか、主に女性をターゲットにしているものが多い。これも結果として追い風になっているようで、「コロナ禍で“おうち美容”がブームになり、寝ている間のケアが当たり前になったことで、売り場での訴求もしやすくなった」と担当者は説明する。

「おうち美容」がブームに(画像はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)

 一方で耳を温めるグッズについては、男女問わず幅広い層から購入されているという。

 こうした客層の広がりについて担当者は、「コロナ以前から快眠に対するユーザーの関心はあったが、コロナ以後はさらにその傾向が増した。『睡眠負債』(編集部注:慢性的な睡眠不足の蓄積による、心身への支障をきたしている状態)という言葉もよく聞かれるようになったと感じている。ライフスタイルが変化し、男女・世代を問わず睡眠に悩みを持つ人が多くなったことで、(耳を温める商品のような)新しい切り口の商品が注目を集めたのではないか」と見解を述べた。

ライフスタイルの変化で、睡眠に悩む人が増えた可能性(画像はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)

 良い睡眠をとるためのアプローチはさまざまだが、まずは手に取りやすい商品から試してみるのはいかがだろうか。

ロフトの快眠グッズの数々(出所:公式オンラインストア)
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