約98％が「物価高を実感」 減らす消費2位「水道光熱費」、1位は？

[ほしのあずさ，ITmedia]

　オンライン相談サービス「お金の健康診断」を運営する400F（東京都中央区）は、ユーザーを対象に物価上昇と賃上げに関するアンケート調査を実施した。その結果、減らそうと考えている消費1位が「食費」だった。

物価上昇と値上げに関する調査を行った（画像はイメージ）

　商品やサービスの値上がりを実感しているかという問いに「感じる」と回答したのは約98％（非常に感じる・75.7％、少し感じる・21.9％）だった。2022年7月に実施した同様の調査結果より約20ポイント増加しており、約半年間で物価上昇を実感する人が増えていることが分かった。

最近商品やサービスの値上がりを実感しているか（400F「お金の健康診断」調べ　以下同）

　値上げによる家計への影響について、「非常に負担」が47.5％、「やや負担」が41.8％と、約9割の人が負担を感じているという結果となった。

　負担を感じていると回答した人に、値上げにより削減しようと考えている消費について尋ねたところ、最も多かったのは「食費」（60.1％）だった。次いで「水道光熱費」（51.7％）、「趣味費」（51.0％）と続いた。

　世帯年収別で回答を見ると、世帯年収1000万円未満の人のうち約53％は「趣味」の消費を減らすと回答しており、物価上昇による負担の大きさがうかがえる。

値上げによりどの消費を減らそうと考えているか

　次に、物価高を受けて賃上げへの動きが活発化しているが、勤める会社で賃上げの予定はあるか尋ねた。「賃上げされた、または賃上げの予定がある」と回答したのは10.9％のみという結果に。約半数が「賃上げの予定はない」（52.5％）と回答しており、また「分からない」という企業も36.7％あった。

自身の会社で賃上げの予定はあるか

　今年の家計状況は昨年にに比べてどのように変化すると思うかという問いに、約63％が「少し悪くなると思う」（37.9％）、「非常に悪くなると思う」（25.6％）と回答した。

　その理由として「収入は変わらないのに、光熱費だけでもすでに1.5倍になっている。食料費など日々必要なものも値上げされることで、厳しくなると感じている」「ニュースにはなっているが、賃上げなど前向きに検討している企業はごくわずかなのではないかと感じているから」という意見が挙げられた。

昨年と比べて今年の家計状況はどのように変化すると思うか

　今後の家計対策として最も多かった回答は「節約をする」（74.5％）だった。次いで「投資にまわすお金を増やす」（29.7％）、「収入を増やすために副業や転職を検討する」（26.1％）、「預貯金額を増やす」（17.5％）と続いた。年代別・世帯年収別に見ても「節約」を意識する声は非常に多く、23年は消費の低迷が推測されるという。

今後の家計対策として考えていること

　調査はインターネットで全国の「お金の健康診断ユーザー」663人を対象に、1月31日〜2月2日に行った。