販売エリア縮小した「カール」はどうなっている？ 西日本で明治が見つけた需要：駅の売店で山盛り（2/2 ページ）

[昆清徳，ITmedia]

新大阪駅では山盛りで販売

　2月中旬、記者が新大阪駅内を訪れたところ、いくつかの売店で山盛りになっているカールを見かけた。ポップには「車や電車移動のお供に！」「お土産にも是非！」「カールは西日本限定発売です！」という文言があった。

お土産としての利用をアピールするポップ（提供：明治。注：2021年6月より企業スローガンは「明日をもっとおいしく」から「健康にアイデアを」に変更）

　価格はその売店ではいずれも156円だったことから、大阪に出張で訪れたビジネスパーソンや一般旅行客が、「懐かしい」という気持ちになり気軽に購入するシーンも多いのではないかと感じられた。

　販売地域が限られていることを逆手にとって、お土産需要を喚起しようとしているのだろうか？　明治の広報担当者からは、「販売エリア以外へのお土産として需要が発生している店舗などでは、販促の一環として告知することもあります」「販売エリア以外への移動予定のある方が立ち寄られる店舗では、一定のお土産需要が発生していると捉えています」という回答があった。具体的な時期は不明だが、西日本限定販売で販売を継続していることや、「お土産屋帰省のお供にどうぞ」という訴求を同社は継続的にしてきたようだ。

　現在はお土産以外の点ではどういった販売戦略を立てているのか。「販売エリア内については、通常の商品ブランドと同様に、お客さまに商品を手にとっていただけるように店頭コミュニケーションを継続しています」（広報担当者）とのこと。

　お土産としての需要が生まれているカールは、販売を維持・拡大していくことができるか。

カールの販売エリアを告知するポップ（提供：明治。注：2021年6月より企業スローガンは「明日をもっとおいしく」から「健康にアイデアを」に変更）

カールの販売エリアを告知するポップ（提供：明治。注：2021年6月より企業スローガンは「明日をもっとおいしく」から「健康にアイデアを」に変更）