消費者の傾向、若者の価値観、働き方の変化――このコーナーでは、ビジネスパーソンの働き方や企業の戦略立案に役立つようなさまざまな調査データを紹介していく。
20代の社会人の9割が、仕事の生産性について「低い」と感じたことがある――。そんな結果が就職情報企業、学情(東京都千代田区)の調査で分かった。Z世代やミレニアル世代を中心に、最小の労力で最大の成果を得る「タイムパフォーマンス(タイパ)」を重視すると言われるなか、若年世代は仕事の生産性をどのように捉えているのか。
仕事において、タイムパフォーマンスが悪い、生産性が低いと感じたことがあるかと尋ねたところ、「感じたことがある」と回答した20代が53.8%に上った。「どちらかと言えば感じたことがある」の34.6%と合わせると、9割に迫る20代が「生産性が低い」と感じたことがある結果となった。
具体的にどのようなことに生産性の低さを感じているのか。自由回答には、「デジタル化すれば省力化できることを、書面で対応している」「お辞儀をして見える角度でハンコを押すなど、業務の質とは関係のないルールや慣例が多くある」「周囲の人が残っているからという理由で残業をするのは時間の無駄だと思う」といった声が寄せられた。
仕事で生産性向上のために意識していることはあるかと尋ねると、「ある」と回答した20代が27.2%に上った。「どちらかと言えばある」の42.8%と合わせると、20代の7割が生産性向上を意識していることがあるという結果になった。
具体的には「組織全体の生産性を高めるために、自分の業務の前後にある工程を意識して仕事をしている」「既存のやり方が最善かどうかを常に自問自答しながら業務を進めている」「仕事の目的を確認し、目的に応じたアウトプットを意識している」といった声が寄せられた。
調査は、20代専門転職サイト「Re就活」とWebメディア「20代の働き方研究所」のサイトを閲覧した20代社会人353人を対象に1月31日〜2月14日、インターネットで実施した。
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