2月末でテレビ東京を退社した高橋弘樹プロデューサーが、サイバーエージェント傘下AbemaTVが運営するインターネットテレビ「ABEMA」に入社したことが分かった。ビジネス映像メディア「PIVOT」が3月8日にYouTubeで公開した動画に本人が出演し、明らかにした。高橋Pは今後、ABEMAで会社員として勤務しつつ、3月3日付けで設立した映像制作などを手掛けるtonariのCEO(最高経営責任者)としても活動する。
高橋Pは1981年7月生まれの41歳。早稲田大学政治経済学部卒業後、2005年にテレ東に入社。以来、『家、ついて行ってイイですか?』『ジョージ・ポットマンの平成史』『吉木りさに怒られたい』『AKB48、最近聞いた?』などの企画・演出などを手掛けた。
21年からは、日本経済新聞社とタッグを組んだニュースバラエティー番組『日経テレ東大学』の企画・制作統括を担当。「本格的な経済を、もっと楽しく学ぶ」をコンセプトに、キャリアや金融などのテーマについて、専門家を交えて分かりやすく解説・議論する番組内容が話題に。匿名掲示板「2ちゃんねる」開設者のひろゆきこと西村博之氏や、経済学者で米イェール大の成田悠輔助教、菅義偉前首相、竹中平蔵氏など著名な出演者の影響もあり、23年2月にYouTubeのチャンネル登録者数は100万人を突破するなど、ビジネスパーソンを中心に幅広い層の視聴者から支持を集めていた。
番組内の人気コンテンツ『Re:Hack』『なんで会社辞めたんですか?』は書籍化されるなどマネタイズにも成功しているが、テレ東は3月末でのチャンネル終了を発表した。文春オンラインは2月10日と同月15日の配信記事で、番組内容に加え、訴訟案件を抱えるひろゆき氏や元日経新聞エース記者の後藤達也氏などの出演に、日経上層部がコンプライアンス面で懸念を示し、番組を終了するよう圧力をかけたと報じている。
テレ東は「日経との契約満了」を公式な終了理由にしているものの、テレ東の歴代社長を日経出身者が務めており「力関係で日経に逆らえなかったのではないか」と見る声も少なくない。
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