政府は「DX」になぞらえて、気候変動対策や脱炭素の分野で進めるべき”変革”を「GX(グリーントランスフォーメーション)」と呼んでいる。2022年7月から5回にわたって開催された、岸田文雄首相を議長とするGX実行会議を経て、政府はGX基本方針・GX推進法・関連法改正案を2月内に続けて閣議決定した。法案は本国会で審議中だ。
GXは直訳すると「緑の変革」となるが、実際の内容は「変革」という割には遅く、既存産業への配慮が過ぎている。GX関連施策にはさまざまなものがあるが、今回はその中心的施策の一つであるカーボン・プライシング導入の”遅さ”について筆者の考察を展開したい。
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