『桃太郎電鉄』今度の舞台は「世界」 最新作で思うゲームのポテンシャル(1/2 ページ)

» 2023年03月31日 06時30分 公開

この記事は、Yahoo!ニュース個人に2月11日に掲載された「『桃太郎電鉄』今度の舞台は『世界』 最新作で思うゲームのポテンシャル」に、編集を加えて転載したものです(無断転載禁止)。


 「桃鉄」の愛称で知られる人気ゲーム『桃太郎電鉄』。シリーズ最新作『桃太郎電鉄ワールド〜地球は希望でまわってる!〜』が、年内にニンテンドースイッチ向けソフトとして発売されます。同シリーズは、ゲーム業界のイメージアップに貢献するポテンシャル(潜在力)があるのではないでしょうか。

photo 『桃太郎電鉄ワールド〜地球は希望でまわってる!〜』(出典:コナミ公式Webサイト)

前作は350万本売る コロナの追い風も

 桃太郎電鉄は、プレーヤーが鉄道会社の社長となり、各地を巡って物件を買い集め、総資産で争うというゲームです。1988年にファミリーコンピュータ向けに第1作目が登場し、正月休みの定番ゲームとして人気でした。家族や友達とワイワイ遊ぶ“接待ゲーム”としての強さがありました。

 ただし、ずっと手元に置けること、新作を出しても劇的な変化が出せない特徴があります。そのため、面白いのに人気が下火になった時期もありました。しかし、2020年に発売された『桃太郎電鉄 〜昭和 平成 令和も定番!〜』は、新型コロナウイルスの感染拡大による巣ごもり需要を追い風に350万本を出荷する大ヒットを飛ばします。ゲームビジネスの爆発力を教えてくれる一例です。

photo 『桃太郎電鉄 〜昭和 平成 令和も定番!〜』(出典:コナミ公式Webサイト)

 今回の最新作「ワールド」は、名前の通り、世界が舞台です。プレーすれば、世界の地名や各地域の特産を覚えられるであろうことはもちろん、イベントでは歴史の人物も登場するようで、公開されたゲーム画面には、フランスのジャンヌ・ダルクの姿もあります。

photo ジャンヌ・ダルクの登場シーン。背景には、プラハやウィーンなど欧州の都市があります。(出典:コナミのプレスリリース)

 いまだにコロナの影響はあるものの外出が増える流れにあって、前作のような「巣ごもり」の追い風は難しいかもしれません。

 しかし、ゲーム内容は日本から世界へ目線が変わること、そして時期的にも良いタイミングと思います。同作が欲しい子供たちは、「桃鉄の新作が出たよ。世界の地名も覚えられるし、勉強になるから、お母さん買って!」という“殺し文句”が使えるわけですね(笑)。

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