ビジネスパーソンとして間違えてはいけない「社名」。そこには企業の精神や歴史、支えてきた人の営みが隠されています。社名の由来や変遷、背景情報までサクッと紹介します。
牛丼を看板メニューとして、国内で約1200店舗を展開する「吉野家」。明治期に東京・日本橋で創業し、外食業界のリーディングカンパニーとして発展してきた。そんな同社の社名は、創業者が好きな桜の名所に由来するという。真相を広報に聞いた。
同社は松田栄吉氏が1899年、東京・日本橋に創業したのが始まりだ。吉野家の由来はこれまで、創業者が「大阪・吉野町出身だから」という説が通説とされていた。だが、同社が2019年、創業120周年記念で社史を作成する過程で、創業者の親族に確認したところ、その通説が誤りだったことが判明した。
親族によると、松田氏は吉野町出身ではなく、大阪・東成郡住吉村(現在の大阪市住吉区北西部などの一部)出身だという。
では、吉野家の由来は何か。親族によると「吉野の桜が綺麗で大好きだったことから、懐かしんで屋号とした」という。以降、同社は公式Webサイトで「栄吉が奈良・吉野の桜が綺麗で大好きであったことから吉野家と名付けられた」と説明している。
創業者が愛した桜がある吉野の地は現在も吉野町として存在し、桜の名所として日本有数の知名度を誇る。同町の桜は現在も変わることなく咲き続け、毎春、その美しさで人々の心を魅了し続けている。2024年で創業から125年となるが、同社の牛丼も吉野の桜と同様、今後も人々の舌を魅了し続けられるだろうか。
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