自社は社員定着率が高いと思う？ 社員側と経営者側で認識に大きな差

[コネムラメグミ，ITmedia]

　オフィスデザインを手掛けるアーバンプラン（東京都新宿区）は、中小企業勤務の会社員526人と経営者528人に、「既存社員が求めることと会社側の取り組み」に関する調査を実施した。社員側に、自身が勤める会社は他の会社より社員の定着率が高いと思うか聞いたところ、48.5％が「高いと思う」と回答した。

「既存社員が求めることと会社側の取り組み」に関する調査を実施（画像はイメージ、提供：写真AC）

自身の勤める会社は、社員の定着率は高いと思うか？（出所：プレスリリース、以下同）

　「高いと思う」と答えた人に、定着率が高い要因について尋ねた。「社員と役員の距離が近く、会社の雰囲気がよい」（30代女性、岡山県）「福利厚生がしっかりしていて、休暇などを取りやすい」（30代女性、岩手県）「社員のさまざまな状況に対応してくれる」（50代女性、東京都）などの声が聞かれた。

労働環境や労働条件どちらを重視する？

　働く会社を決める際、労働環境と労働条件のどちらを重視するか聞いた。「労働環境」と答えた人は56.8％、「労働条件」と答えた人は43.2％だった。

働くうえで重視すること、会社に力を入れてほしいこと

　働いている中で会社に力を入れて欲しいことを聞いたところ、「昇給・昇格」（55.9％）が最多となった。以下、「柔軟な働き方（時・場所）の整備」（44.7％）、「福利厚生」（38.6％）と続く。具体的には、「ボーナスなどもっと成果成績などを評価してほしい」（30代女性、兵庫県）、「従業員がくつろげる場所の提供」（40代男性、長野県）、「従業員のモチベーションを上げることを重視してほしい」（40代男性、和歌山県）などの意見が聞かれた。

経営者側に聞いた、自身の会社の社員定着率は？

　一方、中小企業の経営者側は社員の定着率についてどのように思っているのか。自身が経営する会社の社員定着率は高いと思うか尋ねたところ、75.8％が「高いと思う」と回答した。社員側の回答を30ポイント近く上回り、社員側と経営者側の認識に大きな差があることがうかがえる。

経営者に聞いた、自身の会社の社員定着率は高いですか、定着率を上げるために取り組んでいることはありますか？

　経営者側に、社員の定着率を上げるために取り組んでいることはあるか聞いたところ、45.3％が「ある」と回答した。取り組んでいる内容としては、「働き方の多様化」（60.7％）、「オフィス環境改善」（42.7％）、「福利厚生の充実」（41.0％）が上位を占めた。

社員の定着率を上げるために力を入れていることは何ですか？

　具体的には、「毎年の定期昇給」（40代男性、東京都）、「子育て世代の環境充実」（40代男性、東京都）、「社員が気持ちよく楽しく働ける職場環境作り」（50代男性、三重県）などの声が寄せられた。

　調査は4月12〜18日、インターネットで実施した。