プロジェクトリーダーの楠氏は、「初めて食洗機を使う人にとってのファースト食洗機になれば」と、ソロタの狙いを話す。
「食洗機は全世帯の普及率が30%弱で、まだまだ生活必需品とはいえない家電です。一方で、一度使うと手放せない満足度が高い特徴もある。そこで、食洗機の普及拡大を目指して、新規ユーザーの獲得を目的にプロジェクトが発足しました」
実は、パナソニックではソロタの発売以前、21年春に奥行約29センチの「スリム食洗機」を発売している。24点の食器を収納でき、手狭なマンションでも置きやすい賃貸住宅向けの製品だ。ソロタはこれに続く第2弾として、単身層約1080万世帯向けに開発した。
「ソロタの開発にあたり、上層部から既存商品の形態にとらわれない価値提案を検討してほしいと話がありました。そこで昨今の食生活の変化を踏まえ、中食中心で”料理をしない人”をターゲット層に絞り込みました」
忙しく働く人が多い単身世帯は、コンビニやスーパーで総菜を購入して食べる傾向がある。すると使用する食器点数が限られるためか、ついシンクにためてしまいがち。これにストレスを感じている人が多いことが分かったという。
「食器点数が少なくても洗うのは面倒だし、少量でもシンクに残っているとストレスになる。自分たちの食生活を振り返って、また1000人を超えるターゲット層への調査を通じて、こういった実態が見えてきました。そこから、一人暮らしでも食洗機は重宝するだろうと」
さらに調査を重ねた結果、単身世帯で登場回数が多い6点の食器が浮かび上がり、これを“スタメン食器”と定義。この6点を1度で洗える仕様に決定したそうだ。
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