ポケモンカード新商品、メルカリで高額転売横行 定価の2倍以上で出品も：協定締結は効果薄い？

[ITmedia]

　ポケモン（東京都港区）は6月16日、人気トレーディングカードゲーム「ポケモンカード」の新商品「ポケモンカード151」を発売した。高額転売が相次いでいることを背景に、“転売ヤー”対策として、同社はポケモンセンターオンラインでの受注生産を受け付けているが、通常店舗で入手した一部の購入者がフリマサイト「メルカリ」で定価以上の価格で高額出品するケースが相次いでいる。

ポケモンカードのイメージ（提供：ゲッティイメージズ）

　新商品では、任天堂の携帯ゲーム機「ゲームボーイ」向けソフトとして1996年に発売された「ポケットモンスター赤・緑」に登場したポケモン全151匹を収録している。ポケモンシリーズの初代作品を扱った商品ということもあり、発売前から注目度が高かった。

　ポケモンセンターオンラインでは同月21日まで購入予約を受け付け、予約者には順次発送する方針を示す一方、店舗ではすでに通常販売が始まっている。このため、購入者の一部がメルカリに出品しているようだ。

ポケモンカードの予約画面（出典：ポケモンセンターオンライン公式Webサイト）

　メルカリで検索したところ、複数の出品を確認した。5800円の定価に対し、多くが1万〜1万5000円程度で出品していた。単純計算で定価の2〜3倍に相当する。

メルカリでの出品事例

　ポケモンとメルカリは新商品発売前の同月13日、「マーケットプレイスの共創に関する覚書」を締結。「メルカリ上でポケモンの商品が安心・安全に取引できる環境の構築を目指す」として、「利用規約に違反する出品への削除対応」を掲げているが、高額転売が相次いでいるのが実情だ。

メルカリとポケモンの連携内容

　ただ、ポケモンカードの出品に対しては「取引価格が急騰している可能性がある」と注意喚起の表示をしている。

ポケモンカードの出品には注意喚起

　新商品に関しては、メルカリ以外にも「Amazon.co.jp」で約1万8000円での出品があるなど他のプラットフォームでも高額出品が確認されている。

「Amazon.co.jp」での出品