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育児との両立支援、企業の半数が「支障あり」 中小では雇用も厳しくなる?東京商工リサーチの調査(1/2 ページ)

» 2023年06月22日 08時00分 公開

 政府の少子化対策のうち、仕事と育児の両立支援について、企業の半数が「業務に支障が出る」と回答した──そんな結果を、東京商工リサーチが発表した。中小・零細企業など、資金面で支援策の導入が難しい企業では、子育て世代の雇用が抑えられる可能性も指摘している。

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 政府が検討している支援策「3歳までの在宅勤務」「3歳までのフレックスタイム制の適用」「就学前までの残業免除権の拡大」のうち、1つ以上の導入で「業務に支障が出る」と回答した企業が半数(49.9%)を占めた。

 「支障あり」と答えた企業を規模別に見ると、最多が「資本金1億円以上(大企業)」で51.9%。僅差で「同1億円未満(中小企業)」が49.6%と、大企業が2.3ポイント程度上回った。

photo 規模別・政府が示した「少子化対策」のうち、社内で導入した場合業務に支障が出そうなものはありますか(出所:プレスリリース、以下同)

 支援策別で見ると、最も多かったのは「3歳までの在宅勤務」で38.1%。次いで「3歳までのフレックスタイム制の適用」が26.1%、「就学前までの残業免除権の拡大」が23.7%だった。

中小・零細では子育て世代の雇用を抑制?

 従業員数別では、「支障あり」と答えたのは「300人以上企業」(59.7%)が最多だった。一方「5人未満」は25.7%で、「300人以上」と34.0ポイントもの差が見られた。従業員数が少ないほど「支障あり」と回答した企業の割合が低い結果となった。

photo 従業員数別

 東京商工リサーチは「中小・零細企業は、従業員の高齢化や採用難などで少子化対策の両立支援策が必要な年代が少ないことも要因と思われる。支援策が広がると従業員が育児に取り組みやすくなる一方、中小・零細企業では出産・育児を行う世代の雇用をさらに抑制することが危惧される」と分析している。

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