なぜ、サイゼリヤはここまで安さにこだわるようになったのか。70年代、同社の創業者である正垣泰彦氏が経営するイタリア料理店は集客に苦労していた。正垣氏はある日、驚くほど安くすればお客は「食べないと損」と思ってくれるのではないかとひらめき、商品内容は変えずに価格を従来の3割に値下げした。すると、翌日から店の前には長蛇の列ができるようになったという(出所:サイゼリヤ公式Webサイト)。
こうした成功体験に基づき、サイゼリヤは安さにこだわるようになった。現在では、自ら食材の生産、加工、配送、販売を一貫して行うことで低価格の商品を提供する体制を構築している。例えば、ミラノ風ドリアで使われるホワイトソースは、乳製品が豊富なオーストラリアの工場で生産している。国内で手掛けるよりコスト面などでのメリットが大きいからだ。
現在、サイゼリヤの松谷秀治社長は値上げしない方針を打ち出している。看板商品であるミラノ風ドリアの価格も当面は維持される可能性が高そうだ。
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