シャトレーゼ(甲府市)が会員向けに実施している1泊3食+スイーツ付きの体感ツアーに応募者が殺到している。自社工場を見学したり、グループで運営するホテルに宿泊したりといった内容で、当選倍率は数十倍だという。これまで開催していたアイスクリーム食べ放題が人気の見学会を休止し、新しく始めたツアーだ。狙いはどこにあるのだろうか。同社広報室の中島史郎室長と、販売企画部の望月裕太部長に話を聞いた。
シャトレーゼが宿泊付きの体感ツアーを始めたのは2022年7月で、これまで計31回開催している(23年8月25日時点)。旅行代金は大人(高校生以上)が1万5000円、小人(3歳〜中学生)が1万円、幼児(3歳未満)は無料としている。同社が発行しているカシポポイントでの支払いも可能だ。
募集人数は40人。シャトレーゼグループのさまざまな部署の社員が、自社商品のこだわりを説明したり、参加者の質問に応じたりする。
ツアーの流れは次のようになっている(全て山梨県内をバスで移動)。
まず、シャトレーゼホテルにらさきの森(韮崎市)にチェックインした後、シャトレーゼ白州工場(北杜市)で工場見学や水・あんこなどの食べ比べを実施。その後、同社のワイナリーでワインテイスティング会を行い、ホテルに戻る。夕食時にはスペシャルスイーツが提供され、夜には星空を楽しむ会がある。
翌朝は、ヘルシートレッキング、朝食、菓子作り体験と続く。ホテルをチェックアウトした後、契約農園で収穫体験を行う。最後にシャトレーゼホテル石和(笛吹市)で昼食、入浴、買い物をして解散という流れだ。いくつかのポイントでお土産を配布している。
ツアー全体では、双方向性を意識しているという。単なる講義形式だと参加者が飽きてしまう可能性がある。そこで、クイズや体験会などを通して、参加者から自然と出てきた質問に丁寧に回答することを心掛けている。
このツアーの運営には、シャトレーゼの仕入れ担当者や開発担当者だけでなく、ホテル事業の従業員も協力しており、1泊2日のツアーにしてはかなり濃密な内容となっている。中島室長は「グループを挙げて取り組んでいる」と説明する。応募するのはファミリー層が中心だが、シニア層(夫婦)も見られるという
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