菓子大手シャトレーゼ(山梨県甲府市)がこれから始まる夏に向け、アイスの新商品を発表した。看板商品「チョコバッキー」は10番目のフレーバーとなる濃い抹茶味を新たに開発。アレルギー対応商品として乳や卵を使用していないアイスにココア味も追加した。同社のアイスといえば、繊細で溶けやすいといった特徴があるが、そこにはこだわりの独自製法が関係しているという。
「アイスにフィーチャーした発表会は今回が初めて」
4月11日に都内で開かれた新商品発表会。広報室長の中島史郎さんはこう話し、同社がアイスに込める思いを語った。
同社のアイスはすべて、山梨県北杜市にある白州工場で製造する。牛乳や卵などの新鮮な素材を契約農家から直接仕入れ、自社工場で製造し直売店に直送販売する「ファームファクトリー」と呼ばれる独自のサプライチェーンを構築している。
素材そのもののおいしさを引き出すため、余計な原材料を使わないことにこだわる。安定剤などを極力使用していないため、その分溶けやすい。デリケートなため、本来、アイスには表示義務がない「賞味期限」を付けて管理している。
中島さんが「シャトレーゼのアイスの中で異端児」と表現するのが、看板商品のチョコバッキーだ。中に入ったチョコの食感がかむたびに変化するのが特徴で、「遊び心のある商品」(中島さん)。
原材料価格の高騰などで、同社は4月以降順次、約150アイテムの値上げに踏み切ったが、看板商品のチョコバッキーはとりわけファンが多く、価格を据え置いた。
今回、シリーズ10番目のフレーバーとなる「大人のチョコバッキー 濃い抹茶」を開発(1本86円、4月20日発売)。3種類の宇治抹茶を使用し、甘みや苦み、渋みを表現した。チョコにザラメを混合し、独特の食感を際立たせた。
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