ワークマン、さらにおしゃれに 新業態「カラーズ」で徹底研究した有名ブランドとは長浜惇之介のトレンドアンテナ(1/3 ページ)

» 2023年09月05日 10時25分 公開
[長浜淳之介ITmedia]

 ワークマンは9月1日、新業態「Workman Colors(ワークマンカラーズ)」を銀座に出店した。ワークマンといえば、機能性の高さを評価されて売れているイメージがある。一方、今回のワークマンカラーズではファッション性を重視し、デザイン性だけでも売れる店舗を目指す。

9月1日に銀座でオープンした「ワークマンカラーズ」(撮影:筆者)

「#ワークマン女子」をリニューアル

 ワークマンカラーズ1号店は銀座5丁目、銀座中央通り沿いのファッションビル「イグジットメルサ(旧ニューメルサ)」5階にあり、前身は2022年4月28日にオープンした「#ワークマン女子(以下、ワークマン女子)」の旗艦店だ。店舗面積は約90坪(300平方メートル)で、店舗コンセプトは「シン、ジブン色」。個性を主張できるデザインが選べる店舗にするという。

店舗内観・その1(同前)
店舗内観・その2(同前)

 イグジットメルサ店の年間売上目標は5億円で、リニューアル前のワークマン女子では4億円弱を売り上げていたところから、25%以上のアップを目指すことになる。ワークマンカラーズは今後、東京の新宿・渋谷、大阪の梅田など日本を代表する大都市の繁華街に10店程度の出店を計画している。

 近年、急成長しているワークマンは、直近5年間で売り上げも純利益も2倍強となった。18年3月期に約797億円だったチェーン全店の売り上げは、23年3月期には約1698億円にまで拡大している。当期純利益も約78億円から約166億円まで伸びた。

 同社はこれまで、作業服チェーンとしてFC(フランチャイズ)システムで伸びてきた。近年は確かな機能性に加えてデザイン性の向上が目覚ましく、街中でも着用できるアウトドアウエアとしても注目されてきたことが成長の背景にある。

 18年9月には、ワークマンの商品群をアウトドアウエアとして再構築した「WORKMAN Plus(ワークマンプラス)」として、1号店のららぽーと立川立飛店をオープン。同社にとって、商業施設への初出店でもあった。このワークマンプラスがヒットし「ポストユニクロ」として注目されるきっかけになった。

ワークマンカラーズの売り場には「らしくない」商品も並ぶ(同前)

 20年10月には、従来弱かった女性客を開拓するため、ワークマンプラスをさらに女性向けに特化した店舗を展開。ワークマン女子の1号店を、桜木町駅(横浜市)前にある商業施設「コレットマーレ」に出店した。現状、ワークマン全体の店舗数は995店(23年6月末)。内訳はワークマンが433店、ワークマンプラスが516店、ワークマン女子が37店となっている。

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