ワークマン、5.1%賃上げ 「ワークマン女子」好調が後押し

» 2023年11月16日 20時47分 公開
[ITmedia]

 ワークマンは11月16日、2024年4月度から正社員とパートの賃金を平均で5.1%引き上げると発表した。業績的には3%の賃上げが妥当との社内議論もあったが、賃上げによる消費の好循環への期待感もあり、小売企業として「背伸び」をした結果だという。

photo ワークマンが5.1%の賃上げ(以下プレスリリースより)

2%の「賃上げ上乗せ」 背景は?

 2%の賃上げ上乗せの背景には、次世代の主力店である「ワークマン女子」の路面出店の活性化がある。同社は「助走期間を抜け出し、次の成長への活路が開けそう」といい、近日中にワークマン女子の新規出店計画も発表する予定だという。

 ワークマン女子の出店加速の背景として、同社は以下の3点を挙げる。

  1. 全国の大型ショッピングモール内での出店が決まり、その店舗を“広告塔”として近隣路面店の集客アップ効果も期待できること
  2. スーパーマーケットの敷地貸し店舗としての集客相乗効果が評価され、商談が急増していること
  3. 女性向け商品がヒットしており、条件が多少劣る立地でも単独路面店の出店が可能になったこと

円安で価格改定も「業界最安値は死守」

 1ドルが150円に到達する水準の円安になり、PB製品の「価格維持宣言」をしてきたワークマン。ここにきて、価格維持の全面継続が困難になってきたようだ。広報は「赤字になるPB製品から改廃と価格改定に着手する」と話す。同社は、現在の水準の円安が続くと見通している。

 具体的には24年7月から、少数の赤字PB通年品の価格を改定するという。季節品については、24年の春夏物の価格は据え置くものの、秋冬物から一部製品の改廃を行う。なお「改廃と価格改定は行っても業界最安値は死守する」と話している。

photo 背景にワークマン女子の好調がある

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