「最高にクール」大谷翔平のグラブ寄贈、海外で広がる称賛 スポーツメーカーの宣伝効果も絶大(1/2 ページ)

» 2023年11月20日 14時03分 公開
[産経新聞]
産経新聞

米大リーグ(MLB)で自身2度目のア・リーグ最優秀選手(MVP)を満票で獲得した大谷翔平(29)が、日本国内の全小学校約2万校に3個ずつ、計約6万個のグラブを寄贈することを発表したことを巡り、海外で称賛の声が広がっている。一部メディアは「歴史的な慈善活動」と報道。一方、今回の取り組みをバックアップしているスポーツ用品メーカーについても、「大きな宣伝効果が得られるのでは」といった指摘も出ている。

大谷翔平が契約するスポーツ用品メーカー「ニューバランスジャパン」が発表したグラブ寄贈のプロジェクト(同社提供)

「歴史的な慈善活動」

 史上初となる2度目の満票で、2年ぶりにMVPを受賞した大谷。エンゼルスからフリーエージェント(FA)となり、去就でも注目されている大谷が受賞前の11月9日に“サプライズ”で発表したのが、小学校へのグラブ寄贈だった。

 各学校に寄贈されるのは、ジュニア用野球グラブ(右利き用2個、左利き用1個、小学校の低学年用サイズ)の計3個。ジュニア用野球グラブは一般的に1万円前後で販売されているケースが多く、費用総額は6億円以上と推定される。

 大谷のグラブ寄贈について、大リーグ評論家の福島良一さんは「MLBで慈善活動に積極的に関わるのは一流選手の証。ただ、こうしたグラブを寄贈するケースは珍しく、素晴らしいアイデアだと思う」と評価する。

 今回のグラブ寄贈については、海外メディアからも反応が寄せられている。

 USAトゥデー紙(電子版)は「大谷翔平は、日本の小学校にグラブを贈るという最高にクールなことをしている」との見出しで報道。記事では「野球は日本にとってメジャーなスポーツだが、それに取り組むとなるといくつかの障壁がある。野球をするには特定のスペースが必要だし、他のスポーツよりも少し多くの用具も必要だ」とした上で、「(大谷の寄贈は)本当に素晴らしいこと」と指摘した。

 また、スペイン紙のマルカ(電子版)は、今回の寄贈について「歴史的な慈善活動を発表」と評し、「日本の天才は、母国に消えない足跡を残している」とたたえた。

       1|2 次のページへ

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.