「面倒見が良い大学」ランク 19年連続1位の大学は?(2/2 ページ)

» 2023年12月18日 10時11分 公開
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 2位の東北大について高校教諭は、「新入生のサポート、学問への導きが個別化されていて手厚い」(青森・公立校)、「教員と学生の距離が近く、丁寧な指導が行われている」(大阪・私立校)などのコメントを寄せている。かつては学生任せのイメージが強かった国立トップ大も学生ファーストに変わっている。ちなみに、最難関の東大(8位)と京大(17位)も面倒見の良さが評価されている。

 3位は“ゼミの武蔵”と評される武蔵大。1年次からゼミが必須で、4年間を通して少人数による主体的な学びを展開していることが評価されている。

 9位の産業能率大もゼミに力を入れる大学であり、入学時から2年次前期にかけて、全学生が大学での学び方の修得や社会人基礎力を身に付けることを目的とした“初年次ゼミ”を実施している。

 東京の恵泉女学園大や、兵庫の神戸海星女子学院大が閉校を発表するなど、志願者の減少が続く女子大だが高校教諭の評価は高く、昭和女子大が10位に入り、津田塾大(12位)、東京女子大(13位)、日本女子大(23位)、神戸女学院大(25位)なども上位にランクインしている。

 女子の学部志望動向が変化し、社会科学系や理系学部の志望者が増える一方、人文系や家政系が減少。女子大は後者の学部設置が多いことが志願者減の一因であり、学部改組を進める大学が増えている。改革の成功による、面倒見の良い女子大の復権を期待したい。

いざわ・しげる 大学通信情報調査・編集部部長。1964年2月6日、神奈川県生まれ。明治大学卒業後、受験情報・分析を主力事業とする大学通信入社。大学の入り口(入試)から出口(就職)まで、情報を収集し発信中。中高・大学受験の案内書・情報誌を編集するほか、新聞社系週刊誌、経済誌などへの情報提供と記事執筆を行う。


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