輸送密度ランキングでは、ワースト10位で県境を挟む路線が大半を占めた。4位には唯一の県内移動である岩手県内の「内陸→沿岸(三陸)移動」(山田線)がランクインしたが、いずれも通学や通院などの生活移動がほぼ望めない区間ばかりだ。
こういった県境移動・地域間移動は、需要のほとんどが高速バス・クルマ移動に転移している。例えば3位の花輪線などは、東北自動車道の延伸とともに高速バス「みちのく号」「あすなろ号」などに押され、花輪線の快速「八幡平」は減便続き。15年に廃止に追い込まれた。
これらの区間に共通するのが「乗客減少率の高さ」だ。
乗車人員のデータを1987年度と比べてみると、2022年度のワースト1位である陸羽東線は「90%減」(456→44人)、2位の久留里線も「93%」(823→54人)、以下ワースト10位まで、ほとんどの線区の乗客減少が90%前後を記録。県境をまたぐローカル線は、JR東日本管内に限らず、各地で役目を失いがちだ。
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