蘇る伝説のオートバイ「メグロ」 栃木県那須烏山市で復元作業(3/3 ページ)

» 2023年12月25日 12時52分 公開
[産経新聞]
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ライダーも注目

 県内の市では唯一、市全域が過疎地域に指定されている那須烏山市。少子化や若者の転出などで人口減少に歯止めがかからない。

 「1台のバイクをみんなの力を結集してレストアしていて、町をレストアしているような気持ちになる。メグロが町の魅力発信に向けた一筋の光のように感じている」と沢村さん。市商工会副会長で祖父がメグロ関係の仕事をしていたという中村さんも、「いま那須烏山がライダーたちに注目されている。新たな仕掛けも考え、町に元気を取り戻したい」と話した。

 また三森さんは「今も烏山に機械加工メーカーが多いのはメグロのおかげ。最新の技術と今まで蓄積されたノウハウを融合させ、若い世代に、もの作りの楽しさを伝え、交流人口の増加などにもつなげたい」と語った。

 レストア2年目の来年はタンクやフェンダーなどの外装部分をメインに進める予定。「できれば、実際にエンジン音を聞きたい」というのが沢村さんらの夢。

 往年のバイクを起爆剤にかつての産業遺産が観光資源につながるのか、注目されている。(伊沢利幸)

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