社内の開発プレゼンは苦戦した。丼を強化しようという方針を掲げていたことや、同社の竹増貞信社長がかつ丼好きだったことも背景にあった。営業計画のスケジュールもあり、何度もやり直しをしなければいけないことにプレッシャーもあったが、梅林氏は妥協せずにやりぬけたと振り返る。
梅林氏は現在49歳で、開発の仕事に携わるようになったのは31歳のころだという。開発セクションの中ではベテランだ。若いころは新商品の開発が承認された後に、「もっとこうすればよかったなあ」と反省することもあった。こうした経験が、ベストを尽くして開発しようという姿勢につながったのだとか。
お店と同じような調理方法を目指した結果、製造面でのコストは増えることになった。しかし、前後の工程を見直すことで、価格を変えずにリニューアルにこぎつけたという。
最終的にOKが出た後に実施した社内の試食会では評価する声が多く寄せられた。同社のスーパーバイザーも「売ろう」と盛り上がったことから、発売後はリニューアル前と比べて2.5倍の売り上げになっているという。
仕事納めのために忙しく働く人も多いが、ローソンの新しいかつ丼はさらなる支持を得られるか。
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