JR京葉線のダイヤ改正で強まる反発 識者「総武線快速への負担が高まり、混雑も予想」(1/2 ページ)

» 2023年12月29日 11時00分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 JR東日本が発表した来春のダイヤ改正を巡り、京葉線(東京−蘇我)の快速の本数が縮小されることに千葉県の沿線自治体が強く反発し、波紋を呼んでいる。JR東側は混雑の平準化や利便性の向上などを理由に挙げているが、通勤ラッシュ時間帯の快速が各駅停車に切り替わることに、地元自治体は「市民生活に打撃を与える」とし、見直しを求める事態に発展。識者からは他路線の混雑や路線価への影響を懸念する声が上がっている。

快速は半数以下に縮小

 JR東によると、来春のダイヤ改正に伴い、京葉線の快速が運転されるのは平日・休日いずれも午前10時〜午後3時台のみとなり、平日の快速の本数は現行の59本から24本に縮小される。また、朝夕のラッシュの時間帯に1日4本運転されている通勤快速は廃止されることになった。

photo JR京葉線の車両

 JR東では、東京−蘇我間の各駅停車の所要時間について、ダイヤ改正によって通過待ちが解消されるため「最大7分、平均2分短縮される」と説明。ただ、通勤快速に比べて最大で約20分の差が出るとみられる。

 鉄道ジャーナリストの梅原淳さんは、今回のダイヤ改正について「通勤快速が廃止されることで総武線快速への負担が高まり、混雑も予想される」と懸念を示す。また、「舞浜−蘇我間の利用者は快速、八丁堀−葛西臨海公園間の利用者は各駅停車とすみ分けができれば混雑の平準化や利用者全体の到達時間の短縮につながる」と指摘する。

       1|2 次のページへ

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.