「年収1500万円」の人が住んでいるのはどこ? 東京23区だけではありませんデータに隠された真実(2/3 ページ)

» 2024年01月03日 09時00分 公開
ビジュアルでわかる日本』(にゃんこそば、宮路 秀作/SBクリエイティブ)

 首都圏以外に目を向けると、長野県軽井沢町、兵庫県芦屋市、名古屋市内の4区が10%を超えています。

 なお、700万円ファミリーが多く見られた愛知県の三河地域(トヨタ経済圏)では1500万円ファミリーの割合が3〜4%で、平均より少し多いぐらい。製造業の町は一握りの「事務系総合職」よりも調達、開発、製造、販売、アフターサービスの各工程を担うたくさんの人々によって支えられていて、飛び抜けた富裕層というよりは、中間層が分厚くなっています。

 今回使用した「住宅・土地統計調査」では、全国の市区と、人口1.5万人以上の町村が調査対象になっています。これらの町村で「1500万円ファミリー」が都内平均の7.5%を超えているのは、長野県軽井沢町(約11%)、北海道別海町(べっかいちょう、約8%)、愛知県豊山町(とよやまちょう、約8%)の3つです。

 長野県軽井沢町は、別荘地。北海道別海町は、生乳生産量日本一の酪農王国&豊富な海産物資源の町です。北海道には農業、漁業で栄えている町がほかにもあり、今回の調査対象外(人口1.5万人未満)ですが、安平町(あびらちょう、酪農)、猿払村(さるふつむら、ホタテ漁)、士幌町(しほろちょう、農業&酪農)なども高所得者の多い町として知られています。

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