バブル期の史上最高株価、年内に超える可能性(1/2 ページ)

» 2024年01月10日 16時23分 公開
[産経新聞]
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 10日の東京株式市場で日経平均株価の終値は、前日比678円54銭高の3万4441円72銭だった。バブル経済崩壊後の最高値を2日連続で更新した。専門家の間では、年内にも日経平均がバブル期の史上最高値(3万8915円)を更新するとの観測も広がっている。

photo バブル期に流行したディスコ。「ジュリアナ東京」は象徴的存在だった=1992年12月、東京・芝浦

 バブル経済とは株式や不動産などの資産価格が、実際の経済とはかけ離れて上昇することを指す。投機的な動きで価格がつり上がり、いったん下落すると過熱状態が一気にしぼむ。このため「バブル(泡)」になぞらえる。

 日本では1980年代後半から90年代前半にかけて低金利を背景に地価が高騰。日経平均も上昇し、1989(平成元)年12月29日には3万8915円87銭と、終値として史上最高値を付けた。個人消費も活発になり、高級車「シーマ」「ソアラ」や、人気ディスコ「ジュリアナ東京」が流行した。

 だが、地価高騰に危機感を抱いた政府は90年3月、大蔵省(現財務省)通達で不動産向けの融資を抑制する総量規制を導入した。これを機に資産価格は下落。バブル経済は崩壊し、日経平均も低迷した。

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