新NISA元年、デフレ脱却期待で“日本買い”株価4万円予測も 懸念は?(1/2 ページ)

» 2024年01月10日 17時19分 公開
[産経新聞]
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 10日の東京株式市場の日経平均株価は大幅続伸し、前日比678円54銭高の3万4441円72銭で取引を終えた。バブル経済崩壊後の最高値を2日連続で更新した。今年は企業業績が好調さを維持するとの見方があるほか、新NISA(少額投資非課税制度)がスタートし、個人投資家の株買いも増えそうだ。市場関係者に展望を聞くと、日経平均株価が過去最高値(3万8915円)を更新するという強気な予想が出た一方、米国の利下げによる円高進行や11月の米大統領選の行方を懸念する声も上がった。

 今年の春闘に向け、大幅な賃上げ方針を打ち出す企業が増え、日本経済がデフレから脱却できるとの期待が高まっている。海外投資家からも日本株への注目が集まる。

 そのため、平均株価は年内に4万円の大台を付けるとの見方がある。マネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジストも高値を4万2000円と予想。株価の割安・割高感を示すPBR(株価純資産倍率)が1倍を下回る上場企業への改善を要請する東京証券取引所の改革効果を理由にあげる。広木氏は「日本企業が資本の効率化を進めていることは海外投資家にも浸透している」と指摘する。

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