日産撤退後も残った日本の「技術と心」 スペイン・バルセロナで進む電気自動車新プロジェクト(2/3 ページ)

» 2024年01月15日 10時39分 公開
[産経新聞]
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3000人の従業員

 日産は欧州最初の生産拠点として1983年にバルセロナに進出したが、2021年12月に生産を停止。当時、日産は不採算事業などを整理し、構造改革の最中だった。

photo 日産時代を振り返りながら新たなプロジェクトを説明するリカルド・カロンジャ氏=昨年12月14日、スペイン・バルセロナ(大泉晋之助撮影)

 同工場では約3000人の従業員が勤務し、2万〜3万人の関連雇用を生んだとされる。欧州ではドイツに次いで2番目の自動車生産台数を誇るスペイン。日産の撤退に反対するデモが起きるなど、スペイン国内でも注目のニュースとなった。

 工場の買い手には中国企業が浮上したこともあったが、地元2社によるプロジェクトが受け継ぐことになった。約3千人の従業員のうち、約3分の1は引退、約3分の1は転職し、残りの3分の1が再稼働を見据えて待機中という。

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