ペット向け食用コオロギの「コオロギ研究所」が閉店へ、理由は?(1/2 ページ)

» 2024年01月22日 15時08分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 栄養価の高い食用コオロギを活用する、徳島大発のベンチャー企業「グリラス」(徳島県鳴門市)のペットフード部門「コオロギ研究所」が25日に閉店することが分かった。同研究所が公式X(旧ツイッター)で発表した。閉店理由について、「度重なる原料高や餌用昆虫の飼育不振を、企業努力による経費削減だけでは吸収できなかった」としている。

photo コオロギの粉末(手前)と粉末にする前のコオロギ

 コオロギ食を巡っては、徳島県内の高校給食に導入された例があるほか、令和4年には衆院議員の河野太郎氏が試食して「おいしかった」と感想を述べた事が話題になったが、後日、河野氏は「私も政府もコオロギ食の推進などしておりません」と投稿している。

 「グラリス」はコオロギの研究から飼育、生産加工、商品開発まで行うベンチャー企業。栄養価の高いコオロギ粉末が、「無印食品」のせんべいの材料に採用されたことでも知られる。「コオロギ研究所」は同社のペットフード部門ブランドとして令和4年、誕生。爬虫(はちゅう)類や両生類、小動物用の餌用に、活コオロギのほか冷凍と乾燥のコオロギ、コオロギパウダーも販売していた。

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