「誤った情報の拡散やめて」 JR東海、リニア静岡工区問題で川勝知事発言に反論(1/3 ページ)

» 2024年01月25日 09時40分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 リニア中央新幹線静岡工区問題を巡り、JR東海は24日、着工を認めない川勝平太静岡県知事による「誤った情報」を基にした報道が多くみられるとして、メディア向けの説明会を開いた。川勝氏が主張する部分開業案について、品川−名古屋間の早期開業には「部分開業ではなく、静岡工区に一日でも早く着工することが重要」と反論した。

 「中央新幹線計画は大変大きなプロジェクトで、誤った情報が広がると多数の関係者に影響がある」

 JR東海幹部は説明会の冒頭、直近でリニアに関する「さまざまな発言」があり、それを基にした誤った情報が報道を通じて広がっていることを懸念した。

photo 静岡県の川勝平太知事=県庁

事実誤認か、曲解か

 リニアを巡っては、川勝氏が昨年12月に提案した県内工区を後回しとする部分開業案により、再び混乱が巻き起こっている。「部分開業」は主に山梨−神奈川間のことを指し、各方面から「非現実的」「ありえない」など批判が噴出した。

 だが、川勝氏は「(JR東海の)計画に書かれていることだ」と正当化。平成22年公表の同社資料「超電導リニアによる中央新幹線の実現について」の中にある「工事は完成までに10年を超える期間を要し、早期実現のために早期着工が必要。さらに最新技術維持のため、実験線の延伸完成から間断なく着手することが重要」との記載を持ち出したのだ。

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