「ひとりが好き」が過半数に “プレミアムひとり市場”は拡大するか(1/3 ページ)

» 2024年01月26日 08時46分 公開
[産経新聞]
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 みんなと一緒より、ひとりでいる方が好き−。博報堂生活総合研究所は25日、東京都内で研究発表イベント「ひとりマグマ」を開き、新型コロナウイルス禍に伴う行動制限の余波で、ひとりを楽しむ需要が拡大していることを明らかにした。同研究所の調査でも、ひとりの方が好きと答えた人の割合は30年前より大幅に増え過半数に達しており、ひとりでもちょっとぜいたくなサービスを楽しめる新たな市場が、ビジネスチャンスになる可能性がある。(田辺裕晶)

 「『ひとり』に対する見方、捉え方を、そろそろ発想転換する時期にきているのではないか?」

 同研究所の石寺修三所長はイベントでこう指摘した。これまでは「孤独」や「寂しい」などと否定的にとらえられがちだった「ひとり」だが、最近は「誰かと一緒では体験できない価値」を楽しみたいという需要が広がっているという。

 令和5年に25〜39歳の男女を対象に実施した調査では「ひとりでいる方が好き」と答えた人は56.3%に上り、30年前の平成5年(43.5%)と比べ12.8ポイント増加した。また、「意識してひとりの時間をつくっている」と答えた人は49.1%と2倍近く(21.8ポイント増加)まで拡大している。

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