進学校の進路指導教諭は、どのような大学を評価しているのか、さまざまな視点から見ていこう。最終回は、「入学後、生徒の満足度が高い大学ランク」をお届けする。
大学通信は毎年、全国約2000進学校の進路指導教諭にアンケートを実施し、お勧めの大学を聞いている。2023年は645校からの回答があり、アンケート項目別に5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次を4ポイント…として集計した。
これから本格化する一般選抜を勝ちぬき、入学した大学に満足している生徒が多いのはどこなのか。「入学後、生徒の満足度が高い大学ランク」は、1位東大、2位東北大、3位京大と昨年と同じ大学が同順位で並ぶ。いずれも難関国立大であり、第一志望とする受験生が多い大学なので、当然の結果といえよう。
ただ、単純な難易度比較では東北大と京大の順位が入れ替わってもよさそうなものだが、難易度を飛び越えて、東北大が上位にランクインする要因について、予備校関係者は、こう話す。
「東北大は総合型選抜で3割の学生が入学する。大学の施設や教育・研究環境についてしっかりと調べ納得して受験する生徒の多さが、満足度が高い一因となっている」
7位の筑波大も学校推薦型や総合型選抜の定員が多い大学であり、東北大同様に志望大学についてしっかりと調べて受験する生徒の多さが、順位に反映されているようだ。
ランキング全体を見ると旧帝大が強く、13位の名古屋大を除く6大学がランクイン。筑波大も含め難関国立大が多いのは、大学入学共通テストを5教科7科目頑張って、さらに難易度が高い2次試験対策をやり切った達成感が満足度につながっているのだろう。
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