外食市場において近年、朝食が伸びているという。とりわけ、ビジネスパーソンが朝食市場の成長をけん引しているとの調査結果もある。
仕事がある平日に、朝食を外でとること(以下、朝外食)がある人は15.0%に上ったことが、リクルートの外食市場に関する研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」の調査で分かった。ビジネスパーソンが朝外食に求めていることとは――。
外食市場における朝食は、近年伸長している。外食・中食市場情報サービス「CREST」を提供するエヌピーディー・ジャパン(東京都港区)の調査によると、2022年10月〜23年9月の外食・中食における朝食市場規模は1兆1908億円。前年同期比16%増、コロナ前比14%増となった。
同社によると、朝食は共働き世帯や単身世帯の増加など、社会構造の変化やニーズの変化により、コロナ前から成長市場だったという。
では、朝外食をする人はどんなニーズを求めているのか。頻度はどれくらいか。ホットペッパーグルメ外食総研の調査によると、朝外食の頻度は「週1日程度」が最も多く5.8%だった。「毎日」という回答は3.4%だった。年代性別ごとに見ると、男性では20代の39.7%、30代の21.1%が朝外食をすると回答。女性も同様に20代(20.0%)、30代(14.5%)が高くなったが、男女比で見ると全年代で男性の方が高い結果となった。
朝外食の魅力について「平日」「休日」ともに最も多い回答は「プチぜいたく気分が味わえる」となった。一方で、同回答は「平日」では30.1%、「休日」では38.3%と、約8ポイントの差が見られ、休日と平日では消費者のニーズに差が見られた。
また平日の特徴として、2位に「モーニングセットなど他の時間帯に比べてお得」(24.2%)、4位に「一日のスイッチを入れることができる」(15.0%)といった「コスパ」や「やる気・目覚め」を求める回答がランクインした。
休日では、2位に「非日常的な気分になれる、気分転換」(30.6%)、4位に「朝の時間帯を充実させられる」(19.3%)がランクイン。休日を朝から楽しみたいという意向が見られた。
朝外食の一人当たりの予算については、平日、休日ともに最も割合の高い価格帯は「500円〜800円未満」となった。一方で平日では「500円〜800円未満」の割合が休日より高く、休日では「800円以上」の割合が平日より高い結果となった。平日は「利便性」、休日は「非日常」を朝外食に求めていると考えられる。
調査は、23年12月1〜2日にインターネットで実施。全国20〜60代男女から回答を得た。有効回答数は1035件(男性517件、女性518件)。
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