楽天グループ、3394億円の赤字 最終赤字は5年連続 携帯事業の黒字化は喫緊の課題

» 2024年02月14日 15時37分 公開
[産経新聞]
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 楽天グループが14日発表した令和5年12月期連結決算は、最終損益が3394億円の赤字となった。最終赤字は5年連続。巨額の設備投資費用が重荷となり、大幅な赤字となった携帯事業が足かせとなった。

photo 楽天モバイルの三木谷浩史会長=13日、東京都世田谷区(根本和哉撮影)

 携帯事業の営業赤字は3375億円を計上。回線契約数の増加や、KDDIの通信網を借りる「ローミング」による設備投資の抑制などにより、赤字は前年同期の4792億円から縮小したが、基地局整備などへの投資を回収するまでには至らず。インターネットサービス事業は768億円の黒字を記録するなど好調なものの、携帯事業が利益を食いつぶす状況が続いている。

 同社は来年にかけて8000億円規模の社債の償還義務を負っており、携帯事業の黒字化は喫緊の課題だ。今年春をめどに運用を始める予定の、屋内でも電波がつながりやすい周波数帯「プラチナバンド」を、サービス向上や顧客獲得につなげられるかが今後の焦点となる。

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