「KDDI+ローソン」は最適解なのか(2/2 ページ)

» 2024年02月15日 08時01分 公開
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 社会人になる前の若年層がこのようなKDDIとローソンによる経済圏に一度組み込まれてしまえば、社会に出て証券・銀行・保険など金融取引をする際も、よりお得なポイント付与などを求めてKDDIが抱える傘下の金融機関を使うことになるだろう。

 人口減少は市場縮小以外にも、人手不足という問題も引き起こす。レジの無人化などのDXが求められるが、通信やテクノロジーに強みを持つKDDIと組んだことのメリットはこの点でも発揮されるだろう。

 とはいえ、どれだけビジネスの効率を高めたとしても、国内市場だけでは成長に限界がある。そこで新たに築き上げたコンビニビジネスの在り方をKDDIと三菱商事が持つネットワークを基に海外へ輸出することによって、成長にレバレッジをかけることができれば、今回の提携によって確立された座組みは非常に有望なものになると考える。

森永康平(もりなが こうへい):

経済アナリスト。1985年生まれ、運用会社や証券会社で日本の中小型株のアナリストや新興国市場のストラテジストを担当。金融教育ベンチャーのマネネを創業し、CEOを務める。アマチュアで格闘技の試合にも出場している。著書に父、森永卓郎氏との共著『親子ゼニ問答』(角川新書)など。


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