国公立大志願者の状況は? 受験生の安全志向は感じられない(1/2 ページ)

» 2024年03月01日 07時21分 公開
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 今週は、2024年度の国公立大一般選抜の志願者数をまとめた、国公立大志願者数ランクをお届けする。

 24年度入試は、18歳人口の減少幅が大きく約3.4万人減。さらに、翌年からの新課程入試を控え、受験生の安全志向の強まりが予想されたため、国公立大志願者は減少してもおかしくなかった。しかし実際は、大学入学共通テストの平均点アップもあり、前年を80人上回る、42万3260人となった(独自日程で選抜する国際教養大などを除く)。

photo 大阪公立大の中百舌鳥キャンパス=堺市中区

 個別大学の出願状況に注目すると、旧帝大に東京工業大、一橋大、神戸大を加えた難関国立10大学全体の志願者も前年を上回っており、受験生の安全志向は感じられない。大学別に見た志願者数は、東北大、東大、一橋大、名古屋大、京大、神戸大、九州大で増えている。

 国公立大志願者数ランクの1位は大阪公立大だった。大阪市立大と大阪府立大の統合により誕生した大学であり、大阪大、東京大に次ぐ、国公立大で3番目の定員規模を誇る大学だ。2年連続で志願者が増えており、22年に統合して以降、3年連続で志願者数ランキングのトップをキープしている。

 2位は大阪公立大が開設する以前、1位が定位置だった千葉大。昨年、志願者が減少した反動もあり、24年度は増加に転じた。3位の神戸大も同様に隔年現象で志願者が増えている。対照的に4位の北海道大は、昨年の志願者増の反動で減少した。

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