明治「チェルシー」が販売終了 担当者「ファンには申し訳ない」20年間で販売規模5分の1に

» 2024年03月04日 17時24分 公開
[産経新聞]
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 「♪ホラ、チェルシー もひとつ、チェルシー」のCMソングでおなじみ、明治のキャンディー「チェルシー」が3月にも販売を終了することが分かった。月内に出荷を終え、各販売店で店頭からなくなり次第、販売終了となる。販売低迷が要因。昭和46年の発売以降、半世紀余りのロングセラー商品が姿を消す。

 チェルシーは英北部スコットランドに伝わる飴を高温で煮詰める「スカッチキャンデー」から着想を得て誕生した。練り合わせた原料をそのまま型に流し込んで作る「流し込み」という製法を国内で初めて採用。従来製法よりなめらかな舌触りに加え、それまで5〜6%が限界だったバターの含有量を増やすことを可能とし、バターの風味豊かな味を実現した。

 商品パッケージのデザインは、英国と高級感をイメージして黒色に花柄をあしらった。商品名はサッカーチームで有名なロンドン市西部の地区名から名づけ、名称選定の最終段階では同地区にある通りの名前「キングスロード」が“対抗馬”に挙がっていたという。

 種類は当初のバタースカッチとヨーグルトスカッチから、アーモンド、抹茶ミルク、桃ミルクなど、さまざまな味が販売された。しかし、顧客ニーズの変化などを受け、ここ20年間で販売規模は5分の1程度に縮小していたという。

 明治の担当者は「長年、愛顧していただき感謝。ファンには申し訳ないが、今後も価値ある商品を提供していきたい」としている。(福田涼太郎)

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