新たな歴史刻む北陸新幹線延伸終着駅の敦賀 かつては「東京ーベルリン」への経由地だった(4/4 ページ)

» 2024年03月05日 12時47分 公開
[産経新聞]
産経新聞
前のページへ 1|2|3|4       

廃線跡、ランプ小屋… 周辺にも鉄道遺産

 敦賀鉄道資料館の近くには「鉄道遺産」が点在している。1882(明治15)年の鉄道開業から、敦賀駅と港を結んだのが敦賀港線。欧亜国際連絡列車が走った路線は戦後は貨物専用線となったが、輸送量の減少で平成21年以降は列車が走らず、31年に正式に廃線となった。

photo 現在も一部でレールが残る敦賀港線の廃線跡

 一部の線路は残っており、その傍らに建つのが「旧敦賀港駅ランプ小屋」。列車の灯火に使用されたカンテラの燃料を保管した倉庫。明治15年建設は現存する国内最古。

photo

 資料館の向かい側にある「敦賀赤レンガ倉庫」。ジオラマ館では、明治後期から昭和初期にかけての敦賀のまちなみを鉄道と港のジオラマで再現している。

 敷地内には敦賀駅で接続する小浜線で活躍したことがある急行型気動車「キハ28」が展示されている。昭和43年製造。前面の窓が側面まで回り込んでいるパノラマウインドーが特徴。「急行わかさ」のヘッドマークがつけられている。(鮫島敬三)

photo 現存では国内最古とされる「旧敦賀港駅ランプ小屋」

 敦賀鉄道資料館(福井県敦賀市港町1の25) 開館時間は午前9時〜午後5時。休館は水曜日(休日の場合は翌日)、年末年始(12月29日〜1月3日)。JR敦賀駅から、ぐるっと敦賀周遊バス「観光コース」で約10分の「金ケ崎緑地」下車。入館無料。

前のページへ 1|2|3|4       

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.